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肩痛改善の為に有効なインナーマッスルトレーニング

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は肩痛改善に有効なトレーニングついて書いて行こうと思います。特にベンチプレス、スクワットで痛みを感じている方が多いと思いますので、当てはまる方はぜひ取り入れて頂ければと思います。

<目次>
・肩痛の大きな原因
・ローテーターカフトレーニング
 - External rotation
 - External rotation (weight)
 - External rotation (band)
 - External rotation (drop the ball)
 - External rotation (drop the ball / move)
 - External rotation (horizontal abduction)
・まとめ

肩痛の大きな原因

肩痛といっても細かい部位は人ぞれぞれ異なりますが、その多くの原因として共通している事があります。それは、ローテーターカフと言われるインナーマッスルの弱さや機能低下です。

様々な要因によってこのローテーターカフが弱くなってしまったり、上手く機能しなくなります。私の現場経験からだと、多くの場合にみられるのが大胸筋、小胸筋、僧帽筋上部繊維、肩甲下筋などの筋肉の緊張や過剰収縮です。

これらの筋肉が過剰に収縮した状態だと、いわゆる「巻き肩」や「猫背」の様な姿勢になり、ベンチプレスやスクワットで大切になる肩甲骨の下制の動作が上手く出来なくなります。

その事で肩周辺に強いストレスがかかり、慢性的な疲労やふとした時などに痛みが出るなどします。

改善の方法として、まず過緊張している筋肉を緩めたりストレッチします。その後、弱くなっている筋群を鍛えるといった事が重要になります。

ローテーターカフトレーニング

・External rotation

肩の後ろ側にある棘下筋(きょくかきん)を鍛えます。
ベンチ台などにうつ伏せになり、下ろした腕の肘を90度に曲げた状態で身体と水平になる辺りまで肘を引きます。

その状態から手の甲が天井にしっかりと向く様に意識しながら背中側へ出来る限り捻っていきます。

この一連の動作を繰り返し行います。
回数は15〜20回程度を目安に肩の後ろ〜肩甲骨周辺に疲労感、収縮感が出るまで行いましょう。

・External rotation(+weight)

同じ動作を1kg程度の負荷をかけて丁寧に行ってください。
より棘下筋の収縮感が強く感じられ、トレーニング効果も大きくなります。
注意点としては、僧帽筋に力みが入り首をすくめる様な形にならない様にしましょう。

・External rotation (band)

動作は上記と同様になります。
ダンベルや固定できる物などにチューブを引っ掛けて、写真の様に行ってください。

チューブの特徴として、終動負荷といって動作の最後の局面で一番負荷が強まるのでインナーマッスルのトレーニングとしてはとてもおすすめです。

・External rotation (drop the ball)

写真の様に、External rotationの最終局面の状態で、テニスボールなどを掴んで離してをリズミカルに繰り返す動作になります。

こうする事で、肩関節〜肩甲骨周辺のインナーマッスルや神経が協調して働く様になります。

手だけではなく肩甲骨辺りから腕を持ち上げておくイメージが出来るととても良いです。
回数は、15〜20回を数セット行うのが目安です。

・External rotation (drop the ball / move)

上記の動作の応用になります。
肘を90度曲げた状態から、ボールを掴んで離しての動作をリズミカルに繰り返しながら写真の様に前方(バンザイする方向)へ少しずつ移動させていきます。
完全に肘が伸びる所までいったら元の位置まで戻ってきて1回というカウントになります。

よりダイナミックな動作と肩甲骨から腕を動かし、ボールをキャッチする意識が正確に出来ると肩甲骨〜肩後部に良い疲労感や使用感が出てきます。

特に球技や投球系、ラケットスポーツなどを行っているアスリートや愛好家の方々は、トレーニング、W-UPとして取り入れて頂くととても良いのではないかと思います。

回数は5〜10回を数セットが目安です。

・External rotation (horizontal abduction)

ボールを掴んで離しながらリズミカルに動かす動作は、上記と同様になります。
こちらは腕を伸ばした状態(多少曲がるのはOK)で、真横に上げていき上げ切った状態で15〜20回ボールを掴んで離すを繰り返します。

首に力みが出ない様に気をつけながら、肩甲骨の間辺りから肩後部へかけた部位を使う意識で行えると大変効果的です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

私自身も肩の痛みで満足にトレーニングが出来なかった時期はありますが、やはり適切なケアとトレーニングによって少しずつ改善していきますので、今悩まれていて思う様なトレーニングや練習が出来ない方も、今回紹介したトレーニングにコツコツと取り組んでみてください。

今回の内容が少しでもお役に立てば幸いです。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

文:栗原 弘教

 
 
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ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット  280kg
ベンチプレス 170kg
デッドリフト 260kg
トータル   710kg

シングルベンチプレス 170kg

戦績
ジャパンクラシックパワーリフティング大会 出場5回 最高5位
2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位
2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立
2019 ジャパンクラシックパワーリフティング大会 105kg級 5位
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位

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