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ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会結果報告

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は先日行われたジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会(以下JCP)の結果報告になります。

<目次>
・開催地など
・準備期間
・試合結果と内容
・まとめ

開催地など

今回のJCPは佐賀県基山町で開催されました。
博多駅から電車で約45分前後の場所です。

博多からは乗り継ぎをせずにいけるので、アクセスの面で特に不便さなどは感じませんでした。

会場の総合体育館も広く綺麗でとても気持ちよく試技が出来ました。
特に選手控えが、柔道場で畳が敷いてあるスペースを使用させて頂けたので、これは多くの選手から大変嬉しいとの声が上がっていました。

私自身もとても過ごしやすかったので、大変助かりました。

試合は2面開催で進行し、アップ場は4面用意されていました。
アップ場では重量級が同時にアップを進めてもプレートが足りなくなる事がなかったなど、大変スムーズにアップから試技まで行うことが出来たので、大変ありがたいなと思いました。

準備期間

今回のJCPのピーキング期間はいつも通りの4週間+1週間の最終調整を入れた、合計5週間です。

内容については大きく変更はしていませんが、練習頻度を週4回に固定し、実施種目の順番を少し入れ替えてスタートしました。

1週間のサイクルは

月曜日:重めのデッドリフト
火曜日:OFF
水曜日:重めのベンチプレス
木曜日:重めのスクワットと軽めのデッドリフト
金曜日:OFF
土曜日:軽めのスクワットとベンチプレス
日曜日:OFF

といった感じです。

今回のピーキングで一番重要視していた点はメインの日に行うTop single(重めの1発)で、「オーバーシュートしない事」です。

ピーキング中は徐々に出力が上がっていく事と、理想の重量(やりたい重量)を持ちたくなる事で、必要以上に重い重量を持ってしまっているケースがとても多いです。

私自身も設定重量に引っ張られ、ややエゴリフトになってしまう事がこれまではありました。そんな経験から、今回はとにかくしっかりとRPE(主観的疲労度)の管理を行い、ピーキングの結果が変化するのかを検証しました。

感覚的にやや抑えめな重量でTop singleを行っていく事で、過度な疲労を避け練習を進める事が出来ていたと感じます。出力も想定通りに毎週向上して行きましたし、挙上速度も最終週で最速を更新する事が出来ました。

この知見は今後の自身のピーキングだけでなく、パーソナルトレーニングがコーチングをしているクライアントの指導にも大きく活かす事ができると感じました。

試合結果と内容

まず、試合結果は2位となりました。
3連覇がかかっていましたが、残念ながら達成する事は出来ませんでした。

試技内容

◼️スクワット
第1試技:280kg 成功
第2試技:295kg 成功
第3試技:302.5kg 成功

*自己ベスト+2.5kg更新

◼️ベンチプレス
第1試技:180kg 成功
第2試技:190kg 成功
第3試技:192.5kg 成功

*自己ベストタイ

◼️デッドリフト
第1試技:270kg 成功
第2試技:285kg 成功
第3試技:307.5kg 失敗

*自己ベストタイ

トータル:780kg
*自己ベスト+10kg更新

各試技の結果は上記の通りです。
スクワットは自己ベストを+2.5kg更新した302.5kgを成功する事が出来ました。
ピーキングの調子もよく、310kgのチャレンジを想定していましたが、第1、第2試技で深くしゃがみ過ぎており、成功確率の高い重量を第3試技では選択するという形になりました。

目標重量は出来ませんでしたが、試合における高重量での深さの感覚も今回の大会で自分の中で明確にする事が出来たので、今後にとても活きる内容となりました。

ベンチプレス、デッドリフトは自己ベストタイの記録なので、悪くはありません。
それぞれ狙っていた記録はベンチプレス195kg、デッドリフト295〜300kgでした。

デッドリフトは第3試技で307.5kgを引けば逆転優勝の可能性が非常に高くなる展開だったので、勝負をかけての重量選択でした。会場の選手や関係者の方々の声援がとても嬉しかったです!
結果としては失敗に終わりましたが、もう一息というところまで引く事ができた事で、今まで取り組んできた事がしっかりと結果に繋がっている事、今後のデッドリフトの改善点が明確になった事など、多くの収穫を得る事ができた1試技でした。

目標には届きませんでしたが、トータルも780kgと自己ベストを10kg更新する事が出来たので、今後さらに高記録を出せるように頑張って行こうと思いました。

まとめ

いかがだったでしょうか?
毎年JCPは全国の猛者が集うので、独特の緊張感が漂いとても楽しい大会です。
試合では真剣勝負ですが、試合前後などではお互いの考えや練習についてなど、様々な交流が生まれています。

私も、今回も多くのトップ選手の方々と練習の仕方やフォームの意識、注意点などを聞く事が出来て大変参考になりました。自身の築き上げてきた理論に上手く溶け込ませながらさらに成長できる感覚があり、毎日の練習をとても楽しめています。

年々標準記録が向上している事で、気持ちが折れかけている方もいらっしゃるかもしれません。上記は私の感じている一例ですが、JCPに出場する事で得られる事はとても多くあると個人的には思います。なので、どんな標準記録でもぜひ立ち向かって突破してください。

読者の皆さんとJCPの会場でお会いできる事を楽しみにしています。

また、試技の動画や大会についての振り返り動画もよろしければご覧ください。
Youtube:ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会佐賀【結果報告】

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

栗原 弘教

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東京都 Training-studio“Master Mind”所属(https://mastermind85.com)
公式大会ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット  300kg
ベンチプレス 192.5kg
デッドリフト 285kg
トータル   770kg

シングルベンチプレス 190kg

戦績
世界クラシックパワーリフティング選手権大会 出場1回
ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 出場7回 優勝2回
ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会 出場3回 最高位 8位

2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立(当時)
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位
2021 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
2021 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット280.5kg、デッドリフト275.5kg  東京都記録樹立(当時)
2021 東京都ベンチプレス選手権大会 105kg級 優勝
2022 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット300kg、デッドリフト285kg  東京都記録樹立
2022 世界クラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 16位
2023 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 2位

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