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硬さや痛みが出やすい手首のモビリティドリル

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は、トレーニングをしている方で硬さや痛みを多く感じる事がある手首のモビリティドリルについてご紹介していこうと思います。

<目次>

・手首が硬い事のデメリット
・ドリル1
・ドリル2
・ドリル3
・まとめ

手首が硬い事のデメリット

手首が硬い事についてのデメリットですが、主にベンチプレスとスクワットで顕著に現れるかと思います。

ベンチプレスでは、手首がしっかりと倒れる事で肩甲骨の下制や下方回旋、胸椎伸展などの動作がしやすくなります。加えて、掌が床と平行を保ちながら挙げられると重さを背中で受けやすくなり、軌道も安定し、力もしっかりとバーに伝わります。

しかし、手首が硬い場合は手首が立ってしまい(拳が天井を向く状態)、肩や肘が大きく横に開くフォームになりやすく、肘や肩の怪我を引き起こしやすくなります。ボトムポジションからプレス動作中に脇が開く場合も手首の硬さが関係している事もあるかと思います。

スクワットでは、担ぎの際に手首が硬い事でやはり胸椎伸展動作が出来にくくなり背中や腰が丸まりやすくなる事があります。

また、手首の硬さの代償動作で肩関節の過外旋がかかり、肘や肩、そして手首自体を痛める事も多々見受けられます。

その他にも、手首が硬くなる事のデメリット、柔らかくなる事のメリットは数多くあると思います。現在手首や肘、肩の痛みや違和感に悩まされている方や、ベンチプレス、スクワットのフォームが安定しない方などはぜひ下記にご紹介する方法をお試し頂けると幸いです。

ドリル①

上の写真の様にバンドやチューブをラックや柱などに縛り(足で踏んでもOK)、片方の手首に引っ掛けます。

その後、写真の様に反対側の手で手首を曲げて行きます。
曲げきったところで1〜2秒程止めて、同じ動作を繰り返します。

繰り返す事で、手首がバンドに引っ張られて、固まった関節が徐々に緩んで行くのも感じられるかと思います。
回数は10〜15回程度、2〜3セットが目安です。

ドリル②

上の写真の様に台を利用します。
手首にバンドなどを引っ掛け、反対の手で手を押さえます。
また、足でちょうど良いバンドの強さを調整していきます。

次に、固定した足が動かない様に注意し、手首を固定しながら身体を前方へ倒していきます。そして、手首が曲がりきったところで1〜2秒程止めて、同じ動作を繰り返します。

そうする事で、前腕の遠位端がバンドに引っ張られ、手関節の適度な空間や滑走をもたらします。

回数は10〜15回程度、2〜3セットが目安です。

ドリル③

上の写真の様に、台の上に手をおきます。
その後、下の写真の様に反対側の手で、手首を押さえて固定します。

この時、しっかりと手首付近まで押さえるのが重要です。

それから、赤矢印の方向へ前腕を押さえている手から軽く引き抜く様にして、その後上体を前に倒しながら手首を緩めて行きます。

この時、掌全体が台から離れないように注意が必要です。
手首が曲がりきったところで1〜2秒程止めて、同じ動作を繰り返します。

回数は10〜15回程度、2〜3セットが目安です。

まとめ

いかがだったでしょうか?
セルフで出来、道具がなくてもできるドリルやバンドを使用してより効果的に行うドリルなどをご紹介させて頂きました。

おすすめは日々コツコツとやり続けること!
そして、ベンチやスクワットの前には必ず行う事でその変化も実感しやすいかと思います。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

栗原 弘教


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東京都 Training-studio Master Mind所属

公式大会ベスト記録(ノーギア)

105kg級
スクワット  290kg
ベンチプレス 185kg
デッドリフト 275.5kg
トータル   745kg
シングルベンチプレス 180kg

戦績

ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 出場6回 最高位 優勝
ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会 出場2回 最高位 8位
2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位
2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立(当時)
2019 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 5位
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位
2021 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
2021 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
  *スクワット280.5kg、デッドリフト275.5kg  東京都記録樹立

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