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肩の痛みや違和感改善の為にオススメなトレーニング種目

今月もご覧頂きましてありがとうございます。SBDコラムニストの栗原弘教です。

 

今回は、トレーニング時に頻発する肩関節の痛みや違和感の改善に役立つトレーニング種目についてご紹介していきたいと思います。

 

 

<目次>

・肩関節の構造

・肩を痛める原因

・鍛えるべき要素と筋肉

・トレーニング種目の紹介

・まとめ

 

 

肩関節の構造

 

肩関節の構造ですが、大きく言うと

 

・肩甲上腕関節(肩甲骨+上腕骨)

・第二肩関節(肩甲骨+上腕骨頭)

・肩鎖関節(肩甲骨+鎖骨)

 

 

などから構成をされています。

*その他もあります。

 

肩関節を動かす為には、肩甲下筋、棘下筋(きょくかきん)、棘上筋(きょくじょうきん)、小円筋という4つの筋群で構成される回旋筋腱板がとても重要な働きを担います。

ローテーターカフと言った方が馴染みがある方も多いかもしれませんね。

 

その他で言うと、僧帽筋下部繊維の働きはとても重要になると考えています。

日々の指導現場で、この辺りの筋群の働きが弱い方は肩に何らかの症状を抱えている事が多いです。

 

 

 

肩を痛める原因

 

このそれぞれの関節を動かす為に、ローテーターカフ(インナーマッスル)やその他の三角筋や大胸筋、広背筋と行ったアウターマッスルが連動して機能していきます。

 

肩を痛めたり、違和感を感じている場合、このインナーマッスル全体の弱さから起こっているケースが多いです。

 

また、それぞれの筋肉のアンバランスで過剰収縮部位と弱化部位との差が大きく、トレーニング動作時などに適正な動作が行えない事で、慢性的に疲労が蓄積する箇所が出来てしまったりもします。

 

その他にも、筋肉の弱さや疲労の蓄積によって良いタイミングで筋肉の収縮が行なえない事から、連動性や協調性の低下にも繋がり結果として理想のフォーム、動作の獲得が困難となったり怪我のリスクが高まったりという事が考えられます。

 

 

鍛えるべき要素と筋肉

 

鍛えるべき要素としては、

 

・筋力

・安定性

・可動性

・協調性+連動性

 

 

に分けられると思います。

 

その中で、特に鍛えた方が良い筋肉がやはり前述したローテーターカフと僧帽筋下部繊維です。これらの筋群が機能する事で、肩関節の安定性、協調性が向上し円滑な動作が可能となります。

 

そして、これらの筋群を強化する事で、競技スポーツは元より、スクワットやベンチプレス、その他のプレス系種目などを行う際にその効果をベースアップしてくれるはずです。

 

トレーニング種目の紹介

 

バンドプルアパート

 

 

写真の様に、チューブを胸の高さで肩幅程度に持ちます。

 

そのままの高さを維持しつつ、チューブが胸に着くまで両腕を広げて引っ張ります。

この時、首(僧帽筋上部繊維)に力みが出ない様に注意してください。

 

また、上手く肩の後部や肩甲骨内側を使えない方は、腕で動作の代償を行い易いので、腕を広げた時に肘が曲がる事が多々あります。自分の癖を見極める事にも繋がるので、その点でも有効な種目です。

 

鍛えられる筋肉は、三角筋後部繊維、菱形筋、僧帽筋中部繊維となります。

手軽に行えるので、BIG3のトレーニング前にW-upとして必ず取り入れると良いオススメのエクササイズです。

 

回数は20〜30回2〜3セット程度が目安となります。

 

エンプティカン

 

写真の様にチューブを足で押さえて両手を通します。

チューブの両端が輪になっていない場合などは、軽く掴む様にすれば問題ありません。

 

この時、手の小指が上を向く様にし、出来るだけ内旋した状態を作ります。

 

その状態から、約30〜40度程度の角度になる高さまで腕をあげます。

凡そは写真程度の高さだとイメージしてください。

 

その動作を20〜50回程度繰り返します。

しっかりとチューブのテンションを肩の横奥に感じながら行うのがポイントです。

 

動作スピードはあまり早くせず、一定のスピードで上げ下げできると良いです。

しっかりと効いてくると、「バーンアウト」と言った、焼け付く様な感覚が肩横奥に出てきます。

 

鍛えられる筋肉は、棘上筋です。

棘上筋は四十肩などで上手く機能しなくなっている筋肉の代表とも言える筋肉です。

加えて、肩関節インピンジメント症候群(肩を回すとゴリゴリ音が鳴ったり、引っかかりの様なものを感じる事)の原因の一つにもなる筋肉なので、しっかりと刺激を入れて機能低下を防ぐメリットは大きいと考えられます。

 

エクスターナルローテーション

 

写真の様に脇にタオルなどを挟み、脇を閉じて肘を90度に曲げた状態からスタートします。

その状態から、出来るだけ脇が開かない様に注意しながら、写真の様にチューブを外側に引っ張ります。

この時、出来るだけ腕や手首は固定するだけで、余計な力は入れない様に意識しましょう。

元の位置に戻る時もチューブのテンションをコントロールしながら戻す様に心がけると良いです。

 

鍛えられる筋肉は棘下筋です。

外に引っ張る動きで腕は外旋動作を行う事になるので、適切に出来ていれば肩後部奥の辺りに収縮感とバーンアウトする感じが得られると思います。

 

回数は20〜50回程度です。

 

インターナルローテーション

 

 

エクスターナルローテーションと逆で、外側から内側へチューブを引っ張ります。

腕の使い方、意識などは同様となります。

鍛えられる筋肉は肩甲下筋です。

肩甲下筋は肩甲骨の内側に着いていて、上腕骨の安定と腕を内旋させる作用を持つ筋肉です。

 

肩甲下筋は腕の内旋に関与する筋肉なので、高頻度でベンチプレスをしたり、プレス系種目を多く行う方は特に硬くなっているケースが多いです。

 

相互作用で棘下筋の機能低下を招いたり、内旋位で硬くなってしまい上手く収縮も伸長も出来なくなっている事もしばしば見受けられます。

 

エクスターナルローテーションとセットで行う事で、内外旋の動作が改善、向上し肩関節に掛かる負担が軽減する事も望めますので、ぜひセットで行う様にしてみてください。

 

回数は20〜50回程度を2〜3セットが目安です。

肩甲下筋は非常に意識し難いですが、脇の奥辺りを意識しながら動作を行うと徐々に収縮のイメージが出来るかと思います。

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

今回は、多くの方が悩まれている肩痛や違和感改善の為のトレーニング方法をお伝えしました。

 

ご紹介した物以外にも多くのトレーニング方法やケアの方法がありますので、今後も色々とお伝えしていこうと思います。

 

また、いきなり効果がでる様なものばかりではないので、地道に日々継続をしていく様に心懸けて頂ければと思います。

 

今回の記事が少しでもお役に立てていれば幸いです。

 

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

また次回もよろしくお願い致します。

 

 

栗原 弘教

 

 

 

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ベスト記録(ノーギア)

105kg級

スクワット  270kg

ベンチプレス 165kg

デッドリフト 260kg

トータル   695kg

 

シングルベンチプレス 170kg

一般男子105kg級東京都記録保持者:スクワット265kg、トータル685kg

 

93kg級

スクワット  240kg

ベンチプレス 150kg

デッドリフト 250kg

トータル   635kg

 

戦績

ジャパンクラシックパワーリフティング大会 出場5回 最高5位

2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位

2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝

*スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立

2019 ジャパンクラシックパワーリフティング大会  105kg級 5位

 

 

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