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東京都ベンチプレス選手権大会の結果と行ったトレーニングについて

今月もご覧頂きましてありがとうございます。
SBDコラムニストの栗原弘教です。

今回は、先日行われた東京都ベンチプレス選手権大会の結果や大会へ向けて行ったトレーニングについて書いて行こうと思います。

<目次>
・大会について
・大会結果
・大会へ向けて行った練習
・ベンチプレスを伸ばしたいパワーリフターの方へ
・まとめ

大会について

今回の大会はパワーリフティングジム、TXPさんのジムで行われました。
出場者も150名以上となり、大変な賑わいを見せておりベンチプレス、パワーリフティング競技の盛り上がりを感じさせられました。

私個人の今回の大会参加の目標は大きく2つでした。
まず1つ目は、ジャパンクラシックベンチプレス選手権(以下JCB)の参加標準記録を取る事。

2つ目は、自己ベストの更新をし、195kg以上の試技をする事。

ベンチプレスの大会ベストが185kgだった事と、JCBの標準記録が190kgだった事もあり、目標達成の為の最低限の課題は190kgの成功です。あわよくば195kgや200kgへの挑戦ができれば最高だなとピーキング開始前に計画を立てました。

大会結果

さて、結果を先にお伝えすると、

第1試技 180kg成功

第2試技 190kg成功

第3試技 195kg失敗

といった結果でした。

記録としては、190kgを成功出来たので、自己ベスト+5kgとJCBの参加標準記録である190kgを取る事が出来ました。

そして、195kgへの挑戦も出来た事が今後に大きなプラスになったと感じます。
来年のJCBやJCPでは200kgへの挑戦と成功も視野に入った試合になったので、個人的にはとても満足のいく結果になりました。

大会へ向けて行った練習

今回の大会へ向けた練習は、通常と少し変更した形で行いました。
大きく変えた点は、スクワットとデッドリフトを週1回やるかからないか、という程に頻度を落としました。

9月末に記録会をした事や年内のパワーリフティングの試合もないことから、ベンチプレスに全力を注ぐ形を取りどの様な結果になるかを試しました。

ピーキング期間は3週間、頻度は週5〜6回としました。
通常の頻度は週2〜3回がベースだったので、約2倍の練習頻度です。

ピーキング期間も4〜5週間が通常なので、やや短めの期間でどこまで仕上がるかもテストとして取り組んでみました。

強度は、週3回はTop singleという重い一発を持つ日を設定しました。

Top singleの重量はその日の調子によって変動しますが、1rep RPE8になる様な重量をアップをしながら予測し、実施して行きます。

Top single後のメインセットは、2reps RPE8-9となる強度で3〜5セットを基本にしました。

その他の日は重い一発は基本的に行わず、3〜6repsで数セット、アクセサリー種目として足上げやSpoto press(スポトプレス)、チェーン、バンドなどを用いて、日によって刺激を変えながら実施して行きました。

今回のピーキングでは、特に「高強度+高頻度」をテーマに臨んだ事が良い結果に繋がったと思います。今までの結果や練習から、自分の弱点が高強度帯である事が分かっていたので、そこの強化が出来た事が大きいです。

人によって強い回数帯は異なりますが、競技的には高強度帯での強さが出る事は重要だと感じています。今回も高重量での練習を高頻度で行うことで、神経系の発達や、高重量でのフォームの精度、メンタルブロックの解除などが出来たのだと感じます。

実際に止めなし1repは190kgから200kgの+10kg、2repsのベストも177.5kgから185kgの+7.5kgへと伸ばせたので、この点も大きな成果だと感じます。

ベンチプレスを伸ばしたいパワーリフターの方へ

今回はシングルベンチの試合なので、パワーリフティングの試合とはまた勝手が違いますが、間違いなく記録は伸びてきました。

パワーリフティング3種の中で、ベンチプレスを苦手としている方、悩んでいる方も多いと思いますが、そんな方はぜひ可能な限り頻度を増やしてみてください。

現在週2回であれば週3回、現在週3回であれば週4回と、少しでも良いので練習頻度をあげる事がベンチプレスを伸ばす大きな要因です。

経験的にもベンチプレスの記録が大きくのびた時は、週4〜6回はベンチをしていたので、時間を確保できる方へはおすすめです。

期間も1ヶ月限定など、ベンチプレスに集中する事もおすすめです。その期間だけはスクワットやデッドリフトは最低限の週1回行い維持出来るように努める、といった感じです。

頻度がどうしても増やせない方は強度とボリュームのバランスをしっかりと考えていく事が重要かと思います。自分の弱い強度帯や回数帯を把握し、改善する事も大切です。

試合からの時期にもよると思いますが、できれば中強度から高強度帯の練習をしっかりとやる事がポイントになると思います。

私の一番のおすすめは2repsの扱える重量を伸ばして行く事です。

*高強度+高頻度は、フォームがある程度固まっている方、ボリュームに適応出来る方でないと怪我のリスクも高いので注意してください。

まとめ

いかがだったでしょうか?

シングルベンチの結果と、今回の大会で取り組んだ方法について簡単ではありますがご紹介させて頂きました。私がそうであった様に、パワーリフティングでのベンチプレスの記録が伸び悩んでいる方は多いと思いますので、少しでも今回の内容がご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。

文:栗原 弘教

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東京都 Training-studio Master Mind所属
公式大会ベスト記録(ノーギア)
105kg級
スクワット  290kg
ベンチプレス 185kg
デッドリフト 275.5kg
トータル   745kg

シングルベンチプレス 190kg

戦績
ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 出場6回 最高位 優勝
ジャパンクラシックベンチプレス選手権大会 出場2回 最高位 8位
2017 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 93kg級 3位
2018 東京都秋季パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
   *スクワット265kg、トータル685kgの東京都記録樹立(当時)
2019 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 5位
2019 東京都春季パワーリフティング選手権大会 105kg級 3位
2019 いきいき茨城ゆめ国体 パワーリフティング 105kg級 4位
2021 ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
2021 東京都パワーリフティング選手権大会 105kg級 優勝
   *スクワット280.5kg、デッドリフト275.5kg  東京都記録樹立
2021 東京都ベンチプレス選手権大会 105kg級 優勝

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