このエントリーをはてなブックマークに追加

国体パワーリフティングの注目選手

【パワーリフティング国体公開競技としての第1回大会】

9月20、21日に開催される初めてのパワーリフティング国体公開競技まで残り一ヶ月半程となりました、私も愛知県代表の一人として出場できる事が決まり、現在国体に向けた追い込み練習の真っ最中です。
昨年まで国体デモスポーツだったパワーリフティングは、今年の和歌山国体から正式競技の一つ前の段階である公開競技に採用されました。
公開競技となった事で、国体パワーリフティングはジャパンクラシック大会や全日本実業団大会と並ぶノーギアパワーリフティングの全国大会となり、パワーリフターにとっては目標とする大きな大会が一つ増えた事になります。
これまでパワーリフティングの国体種目化にご尽力されてきた協会役員や関係者の皆様に心より感謝いたします。

やはり国体のネームバリューは大きく、これで社会人が趣味のスポーツをする上で必要になってくる、周囲からの理解も得られやすくなったのではないかと感じました。
これから更にパワーリフティングが盛り上がって、いずれ国体の正式競技になれる日がくるよう私も自分に出来る事を頑張っていきたいと思います!

【パワーリフティングはトレーニング未経験からでも国体出場を目指せます!】

人間の身体能力には“心肺能力”“反射神経”“スピード”等様々なものがありますが、パワーリフティングはその中でも年齢に伴う低下の少ない“筋力”を競う事に特化した競技である為、加齢によるハンディが少ないのが特徴です。
その証拠にパワーリフティングでは、それ迄ウェイトトレーニング経験の無かった方が30歳を過ぎてから始めて全国レベルの選手になるケースも多く、中には50歳を過ぎてから始めて一般の全日本出場標準記録を突破した方もいます、数ある国体種目の中でもそういう競技はおそらく珍しいのではないでしょうか。
その為、他のスポーツを引退してパワーリフティングに転向し活躍している選手も多く、実際全日本大会や世界大会では他競技から転向してきた選手が数多く活躍しています。
もし「今から何かスポーツを始めて国体を目指したい」「トレーニングが好きで国体に興味がある」「学生時代スポーツをやっていたが引退して新しい目標を探している」という方がいましたら、是非パワーリフティングの大会に気軽に出場してみて下さい!
パワーリフティングはどなたでも参加しやすい競技で、年齢に関わらず国体出場を目指す事が可能です、今回の国体を機にパワーリフティングに興味を持って下さる方が一人でも増えてもらえれば幸いです。

【国体パワー各階級の注目選手】

パワーリフティング国体公開競技には、これまでノーギアの全国大会にあまり参加していなかった地方の選手や、フルギアの強豪選手も多数参加しており、どの階級も非常にハイレベルでノーギア全国大会として国内最高峰のジャパンクラシック大会にも匹敵する大会となりそうです。
今回は各階級の有力選手を過去5年以内で確認できたベスト記録(女子選手はフォーミュラのベスト)と合わせてご紹介させて頂きます。

※記録、出場者は私が個人でインターネット等で調べたものです、もし誤りがありましたらご指摘のほどお願い致します。適宜修正させていただきます。
※情報は2015年7月末時点での情報であり、予選通過選手の辞退等でも出場選手は変わってくる可能性があります。

※2015/08/21追記
—–
遂に和歌山国体公開競技のエントリーが発表されました!
http://www.wakayama2015-power.com/70kokuti-entry.pdf
注目選手にも若干の変更がありましたので追記させていただきます。

まず66kg級の西村選手が出場辞退しています。
そして近畿予選上位選手の出場辞退により93kg級のレジェンド新田選手が出場が決定、93kg級の優勝争いがより一層熾烈になりそうです。

更に105kg級の佐野雅史選手にも注目です(佐野選手は元々北陸予選を突破しており、記録的にも上位の優勝候補選手ですが、筆者の確認不足で注目選手から漏れておりました、申し訳ありませんでした。)
佐野選手はベスト記録682.5kgと105kg級で3位につけており、更に93kg級デッドリフト日本記録(288kg)保持者、300kgデッドリフター松澤選手とのデッドリフト対決にも注目したいです!

120kg級秋山選手の都道府県が岩手になっておりましたが、青森が正でしたため、修正させていただきました。
申し訳ございません。
—–

<男子59kg級>

関東予選1位水野選手、関西予選1位2位の久保選手、大谷選手、それに九州予選を1位通過した沖縄の強豪、宮城選手を加えた4人による優勝争いが予想されます。
宮城選手はおそらく全国大会初出場となりますが、九州予選を542.5kgという素晴らしい記録で突破しており今大会の注目選手の一人です。

・宮城選手542.5kg
・大谷選手532.5kg
・水野選手525kg
・久保選手510kg

<男子66kg級>

2012年ノーギア世界パワー準優勝井上選手と2014年フルギア世界パワー準優勝西村選手の日本人頂上対決、大会MVPもこの2選手が最有力候補でしょう。
更に関東1位2位の渋谷選手、村上選手も非常にレベルの高い記録で予選を突破しており最激戦区と言える階級となりそうです。

・井上選手652.5kg
・西村選手625kg
・渋谷選手580kg
・村上選手570kg

<男子74kg級>

元学生チャンピオン伊勢崎選手が関東予選を圧倒的な強さで制しており優勝候補最右翼、それに続くのは宮城の山本選手、更に静岡の宮崎選手、新潟の平野選手、三重の西村選手と続きます、上位選手の記録が拮抗しており、特に表彰台争いは混戦になる事が予想されます。

・伊勢崎選手625kg
・山本選手600kg
・宮崎選手585kg
・平野選手570kg
・西村選手567.5kg
・芦原健選手565kg

<男子83kg級>

この階級は近年有望な若手が次々と現れており、上位の選手層が非常に厚くなっています。
ベスト記録では福島選手と芦原選手が頭一つ抜けていますが、ジャパンクラシック大会2連覇の横田選手をはじめとする伸び盛りの若手選手達の勢いが上位二選手を飲み込んでしまう可能性も十分あるでしょう。
まだ十代でありながらスクワットとデッドリフトが驚異的に強い古川選手にも注目です。

・福島選手690kg
・芦原徹選手686kg
・森選手655kg
・横田選手650kg
・日高選手647.5kg
・古川選手645kg
・松本選手642.5kg

<男子93kg級>

世界大会常連のスクワッター久保選手が頭一つ抜けた存在、元学生チャンピオンの森選手や沖縄から全国大会初参加の池田選手が後に続きます。
私もまだまだ通用するかはわかりませんが、しっかり練習して全国の強豪達に挑戦します!

久保選手682.5kg
森選手660kg
神野660kg
池田選手657.5kg
斎藤選手640kg
鈴木選手640kg

<男子105kg級>

関東予選を勝ち上がった松澤選手と内藤選手の若手対決になりそうです、世界クラシックジュニアでノーギアデッドリフト300kgを成功させ勢いに乗る松澤選手がこのまま国体も制するのか、内藤選手がストップをかけるのか、熱い戦いが予想されます。

松澤選手712.5kg
内藤選手685kg
大光選手647.5kg
竹内選手627.5kg
木原選手620kg

<男子120kg級>

この階級は千葉の大ベテラン渡辺選手が優勝候補筆頭、二番手には青森の秋山選手が続きます。
日本人ヘビー級選手としては珍しい、長身で均整の取れた肉体を持つジュニアの佐野選手がダークホース的存在。

渡辺選手742.5kg
秋山選手685kg
佐野選手657.5kg

<男子120kg超級>

奥川選手と越久田選手の一騎打ちになりそうです、これからの日本のスーパーヘビー級を担っていく二人の勝負に注目ですね。

奥川選手700kg
起久田選手640kg

<女子>

女子の部は全階級まとめてフォーミュラ値で競うワールドゲームズのような試合方式となっています。
優勝候補は、日本を代表する女子選手である北村選手と、世界クラシック準優勝2回の可児選手、そして世界クラシックジュニアで三年連続メダルを獲得しているジュニアNo.1女子選手の寺原選手が続きます。
女子の部は全階級の選手が一同に競う事もあり、男子以上にハイレベルな戦いが繰り広げられそうです。

北村選手461
可児選手454
寺原選手419

以上、国体各階級の有力選手を紹介させて頂きました。
今回は初めての国体公開競技という事もあり、私自身参加者としては勿論パワーリフティングファンとしてもどんな大会になるのかとても楽しみにしています。
きっと近年のノーギアパワーの隆盛を象徴するような大会になるのではないでしょうか。
私も当日は少しでも盛り上げられるよう、この夏はしっかり練習して試合に備えていこうと思います。
真夏の暑い中での調整は大変ですが参加者の皆様も体調にお気をつけ下さい、試合当日はお互い万全の状態でお会いしましょう!

■コラムニストやコラム内容についてのメッセージは下記のアドレスまでお送りください。
コラム用メールアドレス:column@sbdapparel.jp
※どのコラム宛かを明記してください。
※お送りいただいたメールの内容は、コラムで取り上げられる事があります。

 

 

■コラム執筆者
神野亮司
愛知県 MBC POWER所属 ( http://mbcpower.web.fc2.com/ )
ベスト記録(ノーギア)
93kg級
スクワット237.5kg
ベンチプレス160kg
デッドリフト262.5kg
トータル660kg
83kg級
スクワット212.5kg
ベンチプレス157.5kg
デッドリフト255kg
トータル612.5kg
実績
ジャパンクラシックパワー(旧ジャパンオープンパワー)出場9回、最高2位
2012年アジアクラシックパワー男子一般83kg級2位
2014年世界クラシックパワー男子一般83kg級11位

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連する記事