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日本一小さいジム‼ちからこぶジムのご紹介

読者の皆様、新年明けましておめでとう御座います。

旧年中は本当に沢山の方が今コラムを閲覧いただき有難う御座いました。

なにぶん素人の文章故、読み難いものや意図が伝わらないものもあるかと思いますが、本年もお付き合いの程、宜しくお願いいたします。

さて新年一発目は昨年末に引き続きジム訪問シリーズから始めたいと思います。

今回訪問するジムは愛知県岡崎市にある「ちからこぶ」というジムです。

実はこのジム、私が2014年と2015年に所属したジムでして、職業柄普段のトレーニングは職場で済ます事が多いのですが、大会前は週に1回ぐらいのペースで、職場から車で一時間程の距離にあるこちらのジムまで足を運んでいました。

1人で淡々とトレーニングするのも悪くはないですが、パワーリフティング3種目のなかでもベンチプレスとスクワットは信頼出来る補助者と審判が居なければ試技練習を試合形式の強度で行う事は難しいので、ちからこぶには大変お世話になりました。

【ちからこぶとの出会い】

私がちからこぶに初めて来たのは2013年の夏頃でした。

この年の4月から愛知県で単身赴任生活をしていた私は、新しい仕事の忙しさも相まってなかなか思うようにトレーニング時間を捻出する事が出来ずにいました。

その前年にジャパンクラッシックで2位に入り、アジアクラッシックでは優勝。2013年は本来ならば世界大会への挑戦を考えていた年でしたが、仕事でも新たなカテゴリーにチャレンジする事となりパワーリフティングは暫くの間、活動範囲を地域大会のみに絞らざるを得なくなりました。

そういった事情もありモチベーションも低下していた私は「このままでは選手として終わってしまう」と思い、愛知県の岡崎市で開催されていた愛知県パワーを見学に行き何とか刺激だけでも貰おうと考えました。

そこで前年のアジアクラッシックで一緒に戦った仲間数人と再会し、また愛知県パワーの活気とレベルの高さに振れた事で、再びパワーリフティングを再開するエネルギーを貰い、秋の東海パワーへの出場を決めたのでした。

そんな2013年愛知県パワーで前年のアジアクラッシックで一緒だった上田早穂選手のセコンドを務めていた「ちからこぶ」の福田オーナーに出会い、上田選手の誘いもあり「ちからこぶ」に通うようになりました。

【設備&雰囲気】

住所は愛知県岡崎市八帖北町26番地11。愛知環状鉄道の中岡崎駅、又は名鉄名古屋線の岡崎公園前駅からどちらも徒歩15分ほどの距離です。

ちなみにジムらしき建物を探しても見つからないので携帯のナビ機能を駆使して探す事をお勧めします。

最初に「ちからこぶ」を訪れた時の私の印象は「日本一小さいジム」でした。

オーナー福田さんの自宅兼事務所の隣にある空きスペースを利用してコンテナを設置し、中にパワーラインラックをベンチプレス用に1台、スクワット用に1台置いてあるだけで、その小さなコンテナの中に身体の大きなパワーリフターやトレーニング好きな近所の方々がぎゅうぎゅうになりながらトレーニングしていました。

バーベルは公式戦でも使用するイバンコとエレイコが揃っていたので、試合前等は他ジム所属の選手や個人登録の選手が出稽古に来る事も多く、特にベンチプレスはオーナー福田さんの指導を受けに遠くから選手が集まってくるので、1台のベンチを囲んでワイワイガヤガヤ。

まるで試合前のウォーミングアップ会場のような雰囲気でトレーニングしていました。

その日本一小さなジムですが、ちょうど1年ほど前から拡張工事が始まり現在は縦方向に約3m程広くなりました(約1.3倍)。

コンテナを改造して作っているので横幅は変わりませんが、縦に長くなった事からスクワット用のスペースとベンチプレス用のスペースの間にデッドリフトや他のエクササイズをするスペースが設けられ、福田さん自作の簡易ラックが設置されました。

その他にもダンベルやケトルベルなど一通りの器具が揃っている他、

パワーリフティングジムには珍しいパワープレートも設置されています。

ジムのメンバーの年齢幅もとても広くて、小学生がスクワットを追い込んでいる時もあれば60歳を超えたシニアがベンチプレスで唸っている時もある、そんな雰囲気です。

【オーナー】

そんなジムのオーナー福田康宏さんは2006年に全日本ベンチで2位。アジアベンチでは金メダルに輝いた実績を持つベンチプレスのスペシャリスト。

岡崎城西高校パワーリフティング部やMBCパワーでコーチを務めた後に、2008年にジムを設立され現在まで多くのパワーリフターや他競技のアスリートを指導してこられました。

昨年の岩手国体では愛知県国体チームの監督を務め、チームを団体準優勝に導かれました。

【チームワーク】

また、このジムの特徴として福田さんを中心としたチームワークの良さが挙げられます。愛知県パワーでは3年連続団体優勝を果たしています。

様々な年代、競技レベル。強い弱い、初心者ベテランなど関係なく、みんなで大会に出て楽しもうとする空気が作られています。

更に、愛知県で行われる大会だけでなく全国各地で行われる大会に「チームちからこぶ」として参加し、主に試合会場での補助員として活躍しています。

プレートの付け替えの速さとその正確性は日本一と呼ばれ、特に近年の参加人数増大に伴い、大会運営が時間との戦いになりつつあるノーギア競技では素早く正確にプレートの付け替えが出来る経験値の高い補助員は必ず必要で「チームちからこぶ」は様々な大会で存在感を発揮しています。

こうしたトレーニング以外のチーム活動も、ちからこぶの会員達は率先して参加し、何を強制されるわけでもなく、皆で運動会を見に行くような気分で休日の楽しみの一つとして参加しています。

このような理想的なチームの輪は何処から生まれているのでしょうか?

それはこの日本一狭いジムであるからこその、人と人との距離の近さにあるのかも知れません。

文字通り肩の触れ合う距離でバーベルを通じて出会った仲間と老若男女問わず和気藹々と過ごす時間。

当然コミュニケーション無くして一緒に居れるような空間ではありません。

その空間を作るオーナーの人柄。

それらが良いバランスとなり独特のコミュニケーションの輪を形成しているのだと思います。

誰が行ってもすぐに仲間になれる。そんなちからこぶに皆さんも一度は行ってみて下さい。

オーナー福田さんの公式ブログ

http://ameblo.jp/yasuhiro-fukuta/

 

■コラム執筆者

佐名木宗貴
ベスト記録(ノーギア)
スクワット 241kg
ベンチプレス 160kg
デッドリフト 260kg

戦跡
パワーリフティング
・全日本教職員パワーリフティング選手権 90kg級 優勝
・2009~2012年 近畿パワーリフティング選手権 4連覇 75・82.5・83・90kg級4階級制覇
・ジャパンクラッシックパワーリフティング選手権大会 83kg級 準優勝
・アジアクラッシックパワーリフティング選手権大会 83kg級 優勝
・東海パワーリフティング選手権大会 93kg級 優勝

ボディビルディング
2000~2001年  関東学生ボディビル選手権 2連覇
2000年     全日本学生ボディビル選手権 3位
2011年     日本体重別ボディビル選手権70kg級 3位
2011年     関西体重別ボディビル選手権70kg級 優勝

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